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“文武両道”の環境が整ったUCLAへ — Bruin Spotlight:梅原万輝さん

5歳からサッカーに打ち込み、UCLAでは文武両道を体現してきた梅原万輝さん。大学卒業後は、オーストラリアやチェコでセミプロのサッカー選手としてピッチに立ち続けました。帰国した現在は、スポーツの知見を活かし、企業の課題を解決へ導く組織開発・人材育成支援企業にて活躍されています。今回は梅原さんに、留学までの経緯や、UCLAでの学びが現在の仕事にいかに繋がっているか、そして同窓会との関わりなどについて語ってもらいました。

留学したきっかけと、UCLAを選んだ理由:

海外と初めて接点を持ったのは、父の転勤で中学3年間をニューヨークで過ごしたときのことでした。現地校に通いながら地域のサッカークラブでプレーし、言葉の壁を乗り越えて多様なバックグラウンドを持つ仲間と高め合った経験は、私にとって大きな財産となりました。

高校時代は一度日本へ帰国しましたが、常にアメリカの大学への進学を意識するようになっていました。日本の大学も魅力的で非常に悩みましたが、最終的に決断したのは高校3年の夏。「より成長するためには、慣れ親しんだ環境を飛び出さなければならない」という思いが背中を押しました。

アメリカのスポーツ留学では、自らハイライト動画や経歴書を大学のスポーツチームのコーチへ送り、アピールします。いくつかの大学からリアクションがあり、そのひとつがUCLAでした。当時、UCLAの女子サッカー部は全米ベスト4に入る強豪。ユースワールドカップ経験者や、後にプロ・代表選手としてオリンピックやワールドカップで活躍するような選手が集まる環境でした。一方、学業のレベルも全米トップクラス。スポーツに注力しながら教育の質も妥協しない「文武両道」を最高レベルで体現できる場所、それが私にとってのUCLAでした。

UCLAでの学び:

当初はビジネス全般を学ぶ予定でしたが、必修科目として履修した経済学と会計学の面白さに引き込まれ、最終的には経済学を専攻、会計学を副専攻として修めて卒業しました。

サッカー選手としてのキャリア以上に、「引退後の人生のほうがはるかに長い」ということを当時から強く意識していました。そのため、将来どのようなビジネス領域へ進んだとしても不可欠となる知識・スキルを身につけたいと考えたのです。

印象に残っている授業:

特に面白かったのは、会計学におけるケーススタディの授業です。実際に破綻したアメリカ企業やグローバル企業の決算書を読み解き、それに紐づく会計理論や法制度への理解を深める実践的な内容でした。

登壇する教授陣自身も公認会計士としての豊富な実務経験を持っており、単なる教科書上の知識にとどまらず、現場のリアルな体験談を踏まえて会計の基礎や本質を伝えてくれました。さらに、企業の経営者や第一線で活躍するプロフェッショナルがゲストスピーカーとして招かれる機会も多くありました。

現実に起きた生々しい事例を題材に、ビジネスの最前線を知る人々の言葉を通じて学べた体験は、知的好奇心を大いに刺激される非常に魅力的なものでした。

現在の仕事について:

現在は主に、“スポーツの強み”をビジネスに還元する2つの軸で事業を展開しています。

1つ目は、「企業研修・組織開発コンサルティング」です。弊社代表が元サッカー日本代表であり、私自身も長年サッカーに打ち込んできた背景から、スポーツにおけるチームビルディングの手法を企業向けに体系化して提供しています。多様な役割や強みを持つ選手が掛け合わさって強いチームを作るプロセスは、企業の組織づくりと全く同じです。単発の研修にとどまらず、個別の1on1や伴走型コンサルティングを通じて組織の課題に寄り添い、社員の働きがいや生産性の向上をサポートしています。

2つ目は、「スポーツビジネスコンサルティング」です。これはスポーツが持つ価値を社会へ還元し、企業とスポーツクラブの双方にシナジーを生み出す取り組みです。地域との繋がりやファンの巻き込み力といった「スポーツならではの強み」を活用し、企業の事業課題解決に向けたイベントや各種アクティベーション、共同プロジェクトを企画しています。スポーツクラブの需要と企業の課題を繋ぐ架け橋となり、新たなビジネス価値の創出を目指しています。

UCLAでのスポーツ経験は、現在の仕事にどのように繋がっているか:

UCLAの女子サッカー部は、プロさながらの設備や専門スタッフが揃う最高峰の環境でした。世界中から背景や目的、プレースタイルが異なるトップ選手たちが集まる中で、全員が「全米優勝」という一つのゴールに向かって進んでいく―。そのプロセス自体が、まさに現在の企業研修や組織作りの原体験となっています。
特に印象的だったのは、選手たちの自発的なコミュニケーションの深さです。日本では監督の指示を遂行することが一般的ですが、UCLAでは「今の状況ならこの練習の方が良いのではないか」と選手が監督に提案したり、キャプテンでなくとも気づいた選手が呼び掛けて、「最近少し緩んでいないか」と本音で話し合ったりすることが日常茶飯事。誰かを責めるためではなく、「共通のゴールに到達するため」に必要な議論だからこそ、お互いに意見をぶつけ合い、言い出してくれたことに感謝し合える健全な関係性がありました。

働く目的が多様化する現代企業において、いかにコミュニケーションを重ねて認識を揃え、同じベクトルを向くか。UCLAのロッカールームで見たあの光景こそが、私の提供する組織開発の出発点かもしれません。

UCLAの多様な環境が自身の価値観やキャリア観に与えた影響:

UCLAで多様な人と接する中で得た最大の学びは、「自分の当たり前は、他人の当たり前ではない」という実感でした。暗黙の了解が通用しない環境で、互いの違いを許容するキャパシティーが広がったように感じました。と同時に、「従来の常識や慣習は本当に正しいのか」と自問自答する癖がつき、これまで正しいとされてきたものを、うまく今の環境に合わせてアップデートできるようになっているように思います。これは、人生においても、変化の激しいビジネスの現場においても大切な軸となっています。

卒業後はコロナ禍という変化の時期でもあり、アメリカで1年間会計士として勤務した後、海外で2年間プロサッカー選手としてプレーしました。帰国後、周りからは、「これからも海外でキャリアを積んだ方が良いのでは」と言われることもあります。しかし、海外で揉まれたからこそ、日本の魅力を再発見し、「培った知見を故郷である日本に還元したい」という想いが強く芽生えました。UCLAで得た視点や経験を武器に日本企業や組織の進化に貢献していく一助となりたいです。

事業以外で、現在力を入れている活動:

個人プロジェクトとして、UCLAの同窓生と共に海外留学の支援活動に取り組んでいます。

私自身、留学を通じて視野が広がり、人生観が大きく変化する貴重な経験をしました。しかし一方で、「留学に興味はあるけれど情報が少なく、具体的なアプローチや不安の解消法がわからない」という課題を抱えている方が多くいます。そこでSNSを活用し、リアルな留学体験記を発信する取り組みを始めました。

一人でも多くの人が一歩を踏み出せるよう、まずは情報提供を通じて不安を取り除くことを目指しています。将来的には、より手厚く一人ひとりに寄り添う伴走型の支援体制へと発展させ、事業としても継続できる仕組みづくりを進めていきたいと考えています。

UCLA日本同窓会との関わり:

同窓の友人たちと個人で集まることはありましたが、「日本同窓会」というコミュニティの公式イベントに初めて参加したのは最近のこと。初参加となった100名を超える大規模なイベントでは、卒業生のひとりとして登壇し、UCLAでの思い出や現在のお仕事についてスピーチをさせていただく貴重な機会をいただきました。日本には「同じ大学の出身」という共通点だけで一気に距離が縮まるカルチャーがありますが、海外の大学を出た私にとっても、日本国内で心強い同窓生の繋がりがあるのだと改めて実感し、うれしかったことを覚えています。

その体験を経て、「このコミュニティをさらに発展させ、同窓生みんなが交流やビジネスの機会として活用できる場にしたい」という想いが強まりました。

現在は、イベントの企画・運営メンバーとして積極的に関わっています。先日は交流を深めるバーベキューイベントを企画しました。今後は単発のイベントにとどまらず、ビジネス交流会なども含めた定期的な集まりを企画し、誰もが気軽に集えるコミュニティづくりに貢献していきたいと考えています。

UCLAとは一言で言うとどんな存在か:

一言で表すなら、私にとってUCLAは「原点であり、通過点」です。

今の自分の考え方やキャリア、大切な人たちとの繋がりを育んでくれた意味で、UCLAは間違いなく私の「原点」です。しかし同時に、そこは人生のゴールではなく、より広い世界へ羽ばたくための「通過点」でもありました。過去の自分を支えてくれる原点であり、これからの未来へと背中を押してくれる通過点。私にとってUCLAは、これからも人生の節目ごとに立ち返り、前を向くための大切な存在であり続けるでしょう。

UCLAを志す後輩や、海外へ挑戦したい方々へのメッセージ:

私自身は偶然の縁や人生の流れからUCLAへ進学し、自分にとって最高の選択になりました。ただ、だからといって「誰もが絶対に留学すべき」「UCLAに行くべき」と押しつけるつもりはありません。大切なのは、「自分自身がどういう人生を歩みたいか」を考えたときに、選択肢の一つとしてUCLAがあるかどうかです。

UCLAは、世界中の優秀な人材との出会い、最先端の学問やスポーツなど、成長するための恵まれた環境が間違いなく整っている場所です。しかし、大学に入ること自体をゴールにしてはいけません。その環境をどう活用し、自分の将来や社会へどう繋げていきたいかという目的意識こそが重要だと感じています。

もし「UCLAに挑戦したい」「人生の可能性を広げたい」という強い想いが少しでもあるなら、ぜひそのチャンスを掴み取ってほしいと思います。情報の少なさや渡航への不安から一歩を踏み出せずにいる人がいるなら、私たちは同窓生として全力でサポートし、不安を解消するための情報や経験を届けていきたいです。

多様な学びの中で自分の道を見つける — Bruin Spotlight:長倉結子さん

現在、UCLAではどのような人が学んでいるのでしょうか?経済学部2年の長倉結子さんは、大学進学に伴い中学時代を過ごしたカリフォルニアへと戻り、多様な選択肢の中から自分が学びたいことを見つけました。長倉さんに留学までの経緯や、UCLAでの学び、日本同窓会への期待などを語ってもらいました。

自己紹介:

長倉結子です。今、UCLA経済学部の2年生で、専攻は「ビジネスエコノミックス」です。

日本にいたころはスキューバダイビングが好きで、沖縄などで楽しみました。カリフォルニアに来てからは、大学のクラブで茶道を楽しんでいます。茶道に触れられる授業もあるので、それらを通して学びを深めています。

女性やLGBTQの課題にも興味があり、大学グループやDEI(多様性を尊重し、すべての人々を包摂的な環境で受け入れることを目指す考え方)活動に携わっています。

留学の経緯について:

生まれは東京ですが、6歳のときに家族でハワイへ移りました。小学生時代はハワイで過ごし、その後中学生になるときにサンフランシスコへと引っ越しました。

中学3年の途中で一度日本へと帰国したのですが、その後すぐにコロナ禍となりました。そのため高校はオンラインスクールを選択し、イギリスのカリキュラム「A-Levels(Aレベル)」を修了しました。このオンラインスクールでは、イギリスやニュージーランド、オーストラリアなどさまざまな国の方が学んでおり、英語でコミュニケーションを取っていました。

日本に帰国した段階で、「大学はアメリカに行こう」という気持ちを漠然と持ってはいました。さらに私は高校3年生の時点では「絶対にこのキャリアに進みたい」「これを学びたい」という思いが明確ではなかったので、アメリカの大学の教育システムが合っていると思いました。

アメリカでは入学して2年間は幅広い知識を学び、その後に専攻を決めます。ダブルメジャーやマイナー専攻といった選択肢もあります。明確に決まっていないのなら、まずはいろんな知識を得て、その上で自分の興味関心を深めていければいいと思ったのです。

海外大学の中でもUCLAを選んだ理由:

まず中学時代をサンフランシスコで過ごしたので、馴染みのある土地だったというのは大きいです。またUCLAは、特別に理系であったり、特定の学部が強いというわけでなく、どの学問もバランス良く優れているという印象です。

受験時点では学びたいものが決まっていなかったので、将来的にどの専攻、どんなキャリアを選んだとしてもあまり差を感じない大学が良いと考えました。

UCLAの受験、アドバイス:

UCLAは高校の成績、「A-Levels(Aレベル)」で取った成績、さらにエッセーなどを評価します。ほとんどの学生は、UCLAだけでなく複数のUCに出願するでしょう。各校に出すエッセイを書く際、「この学校が求めていることは何か」と考えながら書くのはよくないです。自分の「本当の思い」や「情熱」を正直に書くことの方が重要だと思います。

私が出願したとき、8つのテーマの中から4つを選んでエッセイを書くことを求められました。どのテーマを選ぶかは重要です。私は、個人的および学問的な興味の異なる4つの側面をエッセイを通じて示せるよう、慎重にテーマを選びました。まだ専攻も決まっていなかったため、学業に関することだけでなく、好きな映画の話や日本の学校に通って学んだことなど、少しくだけた内容も取り入れました。

また、エッセイは早めに書き始めるほうがいいでしょう。気付けば、出すべきエッセイのトータル数が50、100となっていることもあります。私自身も苦労したので、早めの行動が肝心です。

取り組んでいる学問について:

私は「ビジネスエコノミックス」を専攻しています。ビジネスエコノミックスという学問は、一般的な経済学に加え、会計学やマネジメント学などビジネスに直結する分野も学びます。最初は経済や統計学、数学のベーシックな知識を学び、そのうちに自分が学びたい知識を選んで履修していきます。

ビジネスエコノミックスを専攻することにしたきっかけは、1年生の2学期に受けた経済の授業が楽しかったからです。得意な数学を生かせ、また社会と密接につながった「経済」に面白さを感じました。さらに会計学にも興味が出てきたので、それらを包括的に学べるビジネスエコノミックスを専攻しました。

ビジネスエコノミックスの知識をどう生かしていくのか:

学習を通じ、ロジカルシンキングや数字を読み解く力はかなり磨かれていると実感しています。現在学ぶ知識をそのまま社会で生かせるかどうかは分からないのですが、ロジカルシンキングなどのスキルは、「仕事上の考え方」や「問題発生時の対処法」としてビジネスの場で活用できる部分があると思います。プログラミングも学ぶので、活かしていきたいですね。

印象的な授業や学習環境について:

特に面白かった授業としては、2024年の春学期に受けたセミナー(Race in the Criminal Justice System)です。このセミナーは学生20人程度の小規模で、「刑事司法における人種格差の原因」をより深く理解するために経済学者によって行われた最近の研究について、リサーチペーパーを読み込んで、調査をするというものでした。同級生や先生と密に関わることができたのが印象的でした。

UCLAは大規模校で、通常の授業は200~300人規模という場合も多いです。しかし小規模なセミナーやオフィスアワーといった先生への質問の機会を十分に設けてくれます。思っていた以上に先生と積極的に関わることができます。

また専攻する分野だけではなく、幅広い知識を学ぶ授業も興味深いです。「フィアラックス」という授業では、茶道や宇宙、人間の優しさなどさまざまなジャンルを取り扱います。この授業も少人数制で、私は気に入って毎学期受けています。

UCLA以外での学びについて:

1年、2年生の夏に、テック系のオフィスでインターンさせていただきました。私が高校生のとき、この会社のプロジェクトのためにインタビューを受けたことがあり、その当時から「いい会社だな」という印象でした。大学1年生のとき、再び連絡を取り、何か(仕事に関われる)機会があるかどうか尋ねました。

すると、夏にインターンシップの募集があることを教えてくれました。通常の応募プロセスを経て、履歴書とカバーレターを提出し、その後3回の面接を受けました。面接では、私の人生についての質問に加え、その仕事で想定される状況にどのように対応するかについても問われました。エンジニア職ではなかったため、技術的な質問はされませんでした!

夏のインターン後もパートタイム(有給インターン)という形で、その会社で働いています。まだ19歳ですが、実際の会社で仕事をさせていただけるというのは、かなり大きな学びとなっています。ブランドチームに所属し、会社のブランディング、AIボットの作成などをさせていただいています。コミュニケーションの取り方、ミーティングでのリードの仕方など基礎的なビジネススキルも身についてきました。また社内にはさまざまな仕事をしている人がいるので、そうした人と話す機会を持てるというのもうれしいことです。

卒業後のキャリアについて:

今の段階で「絶対にやりたい」というものは決まっていないのですが、小学校から高校の頃にプログラミングをしていたので、テクノロジー業界全体に関心を持っています。今はテックのマーケティングやブランディング、そしてビジネス開発といった面により興味を持っています。就職するなら、テック系の会社も視野に入れています。

また法律分野にも興味があり、弁護士という道もあり得ると思っています。日本では法学部を卒業した後、ロースクールへ進む人が一般的でしょう。しかしアメリカでは、多様な学部を卒業した人がロースクールへ集まります。例えば生物学を専攻した後、弁護士になる人もいます。大学で学びたいことを学び、その後ロースクールに行く感じです。理系の知識を有した弁護士でないと対処できない事案もあるので、多様な人材が育つ良い流れだと思います。

UCLAを目指す後輩へのエール:

UCLAにはいろんな人がいます。高校時代から勉強第一で頑張ってきた人、明確にキャリアを描いている人、エンタメ業界での活躍を目指している人…。それぞれが自分の「やりたいこと」を追求しています。

UCLAを目指すのであれば、「UCLAに受かるためにこうする」などということは思わず、「自分がやりたいこと」「自分が目指したいこと」をやり続けてください。受験時のエッセイでも、自分が本当に興味あることを書き、「本当の自分」を見せるのが一番だと思います。

UCLAには何万人もの学生がいるので、自分と同じ分野に興味を持った仲間にも出会えるはずです。